ひわだキャンプ場は廃止、6カ所が未復旧 台風被害の観光施設
昨年9月の台風12号による水害から半年がたち、和歌山県田辺市は復旧していない観光関連6施設について今後の見通しを明らかにした。被害が甚大な龍神ひわだの滝キャンプ場(龍神村柳瀬)は廃止する。熊野(いや)地区の大塔百間山渓谷キャンプ村は、再開の見通しが立たず、2012年度は休業する。
市観光振興課によると、台風12号で観光関連37施設のうち15施設が被害を受け、公衆便所は42施設のうち7施設が被害を受けた。13日現在、観光関連施設の4施設、公衆便所2施設が復旧していない。
龍神ひわだの滝キャンプ場はコテージが流失したり、大きく傾いたりした。被害が甚大なため市は廃止を決め、3月議会に市のキャンプ場条例から同キャンプ場を外す改正案を提案している。
大塔百間山渓谷キャンプ村は台風12号以来休業している。バンガローは被害を受けなかったが、給水設備や小さなプールが流失。給水設備を復旧させなければ再開できないという。復旧には近くの川の護岸工事や取水口を造る工事が必要だが、土砂の堆積が解消されていないため、見通しが立てにくい状況という。
本宮町の世界遺産熊野本宮館は浸水で建物が浮き上がり傾く被害が出た。復旧工事のため、12年度当初予算案に3億8590万円を計上し、12年末の再開を目指す。
龍神村福井の龍神福井キャンプ場は敷地が水没した。復旧工事中で3月末に工事を完了する予定という。
一方、休止中の公衆便所2施設のうち、龍神村小家の小家公衆便所は3月末に復旧工事を完了させる予定。小家の小家谷口公衆便所は再度建築する予定で12年度当初予算案に980万円を計上した。
紀伊民報
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